毛材の選定
ブラシビレッジのラインナップに、
●チャンネル式直線ブラシFB付き
がありますが、毛材の選定で、悩まれる方が多いので、今回は毛材選定のために役立つそれぞれの毛材の特徴のお話をします。
他の形状のブラシをオーダーする場合も、同じ事がいえますの参考にしてみてください。
■ポリプロピレン
化学繊維系の毛材といしては、ナイロンと共に、もっともよく使われる毛材です。
毛のコシが強く、掻きとる様な用途に向いています。
吸水性が低いため、水を吸う事によってコシを失うことがありません。
洗浄液や水を多量に使う場合の洗浄にはポリプロピレンがお勧めです。
欠点としては、クセがつきやすく、一旦クセがついてしまうと元にもどらないという点です。
また、対磨耗性は、ナイロンよりも劣ります。
直線ブラシとして使う場合は、大きく毛材を押さえつけないようにして使わないとすぐにクセがついてしまいます。
ですので、大きくたわませる用途には向きません。
水が多くかかる部分や、毛先を深く抑えなくても良いところに使ってください。
■ナイロン
化学繊維系のブラシの毛材としては、もっともよく使われる毛材です。
毛に柔軟性があり、ハライや洗浄用途等、多岐にわたって使われています。
ポリプロピレンにくらべて、クセがつきにくく、また、ある程度までのクセなら、自然と元にもどる特性を持っています。
コシはポリプロピレンの方が強いのですが、材質の表面硬度は、ナイロンの方が硬いので対磨耗性に優れています。
一般的には、ナチュラル色(乳白色)の物が多いのですが、直線ブラシFB付の標準タイプでは、グリーン色のナイロンを使用しています。
万一、寿命等で毛材が脱落した場合に、ラインへの混入が良くわかる色になっています。
特に、食品関係のお客様はグリーンをご指定される場合が多いので標準のラインナップにしてます。
欠点は、水を吸いやすいという事です。
水を吸ってしまうと、コシを失ったり、毛同士が絡まったりして使えなくなってしまうことがあります。
少々の水でしたら、問題にならないのですが、水に浸かってしまう様な使い方や、多量の洗浄液を使う場合は注意が必要です。
■エレバイ
ナイロンの周りにカーボン(炭素)をくっつけて、電気を通す特性を持たした毛材です。
電気が通る事により、毛材表面に静電気が発生せず、相手側の静電気を除去する事もできます。(完全な除去はできません)
微細なゴミをはらう場合は、はらっても静電気によって元に戻ってしまう場合があります。
そんな場合は、エレバイををお勧めします。
微細な紙粉(しふん)に悩まれている、紙関係の工場の方に好評をいただいています。
芯材はナイロンなので、その他の特性はナイロンとほぼ同じです。
長くなってしまいましたが、それぞれの毛材の特徴をご紹介しました。