チャンネルブラシができるまで
チャンネルとは「水路」「可航小路」「運河」等の意味があり、その形の通りカタカナの「コ」の字になっている溝形鋼のことです。そのチャンネル型の金具を使って植毛されているところからチャンネル式ブラシやチャンネルブラシと呼ばれています。
チャンネルブラシを作るときは、抜き鋼を使うのではなく、フープ材からフォーミング機を使ってチャンネル型に曲げて成型していきます。
フープ材とは、細長い鉄板がコイル状に巻いている鋼材のことです。
フォーミング機は、平らなフープ材をいくつかのローラーで連続的に曲げ加工してく装置です。
フォーミング機によって成型されたチャンネルに毛材を並べます。さらにその上から針金で押さえますが、この針金を「芯線」と呼んでいます。
この芯線を上から押さえつけ、毛材と芯線をチャンネルのコの字の中に押し込みます。その状態のままで、チャンネルのコの時の上の部分を、カシメていきます。
コの時の上部を押さえられた後は、芯線が中に入った形で強固に固定されますので、植毛強度が強いブラシになります。
カシメた両サイドは写真の通りになります。
チャンネルブラシの基本形は直線ブラシですが、チャンネル自体は薄板でできていますので、植毛後に曲げ加工が可能です。この特性を生かしてロールブラシやカップブラシ、内巻ブラシなどが作られます。さらにチャンネルブラシの特徴としては、チャンネルが金属(メッキ鋼板もしくはSUS)で出来ているため、溶接によって自由な形状の金具への取り付けが可能です。
チャンネル毎加工表一覧
チャンネル番手 | 植毛可能線径(mm) | ||||
CH | 幅 | 高さ | 金属線 | 樹脂 | グリット |
#3 | 3mm | 4mm | 0.25 | 0.5 | 1.0 |
#5 | 5mm | 5mm | 0.3 | 0.7(1.0) | 1.0 |
#6 | 6mm | 7mm | 0.5 | 1.5 | 1.5 |
#8 | 8mm | 9mm |
取扱毛材すべて |
||
#10 | 10mm | 11mm | |||
#13 | 13mm | 14mm |
※毛材による