チャンネルブラシの溶接
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チャンネル式ブラシは、メッキ鋼板やステンレスの薄板をチャンネル形状(コの字)に成型し、その中に毛材を挟み込むようにして植毛しているブラシです。
チャンネル金具が、メッキ鋼板やステンレスなので、各種金具を溶接で、取り付けることができます。
その代表が、
◆チャンネル式直線ブラシFB付
http://www.kyoushingiken.co.jp/FBtuki/
◆チャンネル式ロールブラシ軸付
http://www.kyoushingiken.co.jp/role/rj.htm
です。
今回は、チャンネル式ブラシの溶接について、お話いたします。
●溶け込み量が少ない
チャンネル式ブラシの場合、チャンネルの中に毛材が入っている為、熱が、内部に回らない程度の溶接をしなくてはいけません
もし、熱が毛材に通ると、毛が燃えてしまったり、溶けてしまったりしてしまいます。
ですので、通常の溶接よりも、溶け込みの量も、少なくなります。
ワイヤやステンレスの毛材の場合も、熱が回ると、問題があります。
ワイヤやステンレスの毛材でも、毛材に熱が通ってしまうと、毛材の切れの原因になります。
動物の毛や樹脂系の毛材に比べると、金属系の毛材は、熱が通せますが、溶け込み量を深く確保することは、難しいです。
●点溶接
熱を毛材に通してしまう様な熱が掛かるといけませんので、通常の隅肉溶接のように、ピードを出して溶接を引いていくという溶接はできません。
チャンネルブラシの金具への溶接は、点溶接 になります。
●強度について。
点溶接ですと、強度的に不安な面がある、という指摘をいただく事がありますが、ブラシの使用時に力が掛かるのは、ブラシの毛先ですので、適正な使い方をしていれば、力の大部分は、ブラシの毛の曲がりで逃げていきます。ですので、ほとんどの場合、問題になる
ことはありません。
まれに、太い金属系の毛材を使われたり、ブラシの押し付け量が大きくなる場合に、問題になることがあります。
その場合は、チャンネルを2重にして、溶接の溶け込みを深めにできる様にしたり、溶接ではなく、押さえ金具やカシメによる固定、という方法もあります。
●S45Cへの溶接について
メッキ鋼板のチャンネルの場合、相手側の材質はSS400のみとなります。
カーボン数の高いS45Cなどの材料に溶接した場合、母材にクラ ックが入る事があります。
点溶接や、溶け込み量を少なくするために、溶接時間が極端に短いので、母材に、急激な温度変化がおきることが原因です。
●SUSの溶接について
通常はSUS304の金具を使用しますが、最近は、SUS316のご要望も多くいただいております。
弊社では、SUS316のチャンネル、毛材を御用意しております。
また、金具もSUS316/SUS316Lの物の製作が可能です。
溶接棒は関しても、SUS316Lの物のご用意ができています!
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チャンネルブラシの溶接については、難しい条件が多々ありますので、お客様の方での溶接加工は、お勧めしておりません。
万一、お客様で溶接加工されたブラシに、毛の切れ等の問題がおきても保証いたしかねますので、溶接加工は弊社におまかせいただくようお願いいたします。